
カンヌ国際映画祭の「ある視点」部門に選出されるなど、国内外で高い評価を得ている奥山大史監督の『ぼくのお日さま』。
本作は、雪深い田舎を舞台に、言葉をうまく発せない少年とフィギュアスケートに打ち込む少女、そして彼らを見守るコーチが織りなす心温まる物語です。
静寂に包まれた冬の空気感とともに、登場人物たちがスケートを通じて心を通わせていくプロセスが繊細なタッチで描写されています。
作中の情緒あふれる映像美を支えているのが、北海道の広大な自然やノスタルジックな風景です。
今回は、そんな映画の魅力を引き立てた北海道のロケ地にスポットを当て、ファンなら一度は訪れたいスポットを詳しくまとめました。
『ぼくのお日さま』の撮影が行われた主な舞台・スポット一覧
さて、ここからは実際にぼくのお日さまの撮影が行われたロケ地を具体的にご紹介していきますね。
| 登場したシーン | ロケ地・施設名 | 都道府県・国名 |
|---|---|---|
| タクヤとさくらが通うスケートリンク | 赤井川カルデラ温泉・保養センター | 北海道余市郡赤井川村 |
| タクヤが通う学校 | 旧石狩小学校 | 北海道石狩市 |
| タクヤ、さくら、荒川の3人が踊りながらスケートをする凍った沼 | 丹治沼 | 北海道苫小牧市 |
| 荒川と同居人の五十嵐が買い物をするシーン | 南樽市場 | 北海道小樽市 |
| タクヤと荒川がさくらを待つバッジテスト会場 | 真駒内セキスイハイムアイスアリーナ | 北海道札幌市 |
ぼくのお日さまの世界観が、実在するこれらの場所でどう表現されたのかすごく気になりますよね。
映画独自の静謐な空気感が、現実の風景の中でどのように形作られたのか、ファンとしては非常に興味深いポイントでしょう。
パソ先生続くセクションでは、具体的な各スポットのアクセス情報や、撮影現場での裏話などを交えて徹底解説します。



劇中の主要な舞台はすべて北海道内に実在しており、あの幻想的な屋外スケートシーンの誕生秘話についても触れていきます。
①:赤井川カルデラ温泉・保養センター(タクヤとさくらが通うリンクの外観)
映画『#ぼくのお日さま』大好評上映中✨
— UHB映像プロデュース室『灯りのようなものが、たしかに』公式 (@uhb_filmproduce) September 20, 2024
タクヤとさくらが出会うリンク⛸️
実は、、、
赤井川村のカルデラ温泉♨️
凄くよい温泉なんです🍀
しかも新源泉でリニューアルしたばかり。
三連休、ロケ地巡りの際にぜひ。
★北海道ロケマップhttps://t.co/R6uKqEGRHG pic.twitter.com/ohWnJnd2fQ
余市郡赤井川村に位置し、カルデラ盆地の豊かな自然に抱かれた源泉100%の温泉スポットです。
山々に縁取られた静かなロケーションで、露天風呂からは季節ごとに表情を変える北国らしいパノラマを堪能できます。
華美な装飾はありませんが、地域住民の憩いの場として親しまれている温かな雰囲気が特徴です。
本作では、主要人物3人が集うスケートリンクの外装部分としてこの建物が選ばれました。
内部のリンクシーンは別の場所で撮影されていますが、周囲の静寂な風景と調和したこの施設のたたずまいは、作品の世界観を見事に体現しています。
公共交通機関を使っての移動は少し不便なため、車やレンタカーの利用が一般的ですが、JR・バスの場合はJR余市駅から、中央バスキロロリゾート行きか都行きで約30分、赤井川農協前下車、徒歩10分となっています。バスの本数が少ないため事前に時刻表を確認すると良いでしょう。
映画では外観しか登場していませんが、訪れた際にはぜひ温泉も楽しんでみるのをおすすめします!



タクヤとさくらがアイスダンスを練習するシーンは、奥山大史監督自らスケート靴を履き、実際に滑りながら角度や位置にこだわって撮影したんだって!



池松壮亮さん(荒川役)もコーチの役でありながら、スケートは未経験だったらしい!
| 名称 | 赤井川カルデラ温泉・保養センター |
| 所在地 | 北海道余市郡赤井川村字赤井川71番地2 |
| 営業時間(時期・状況により変動する場合あり) | 10:00 〜 21:00 |
| 料金(時期・状況により変動する場合あり) | 入館料 大人(中学生以上)400円 子供(小学生以下)200円 ※2026年4月1日から 大人 600円 / 子供 300円 |
| 予約の要否 | 不要 |
| アクセス・駐車場 | 札幌から車で約1時間20分 / 駐車場約30台 |
| 作品ゆかりの展示 | 特になし |
| 公式サイト | https://akaigawa-onsen.com |
| 地図 | https://maps.app.goo.gl/22vCqqpo3swJdf9y8 |
②:旧石狩小学校|タクヤが通う学校
旧石狩小学校円形校舎を見学して来ました。
— keihin.canal (@sapporoletter) September 27, 2025
道内最古の円形校舎です。
当時のまま保存されています。色あせたセピア色の写真を見ているかのように各教室が映ります。#旧石狩小学校 pic.twitter.com/mDvzgQU8kJ
旧石狩小学校は、石狩市にある1956年に建設された北海道で現存する最古の「円形校舎」です。レトロな外観と、懐かしさの残る空間が魅力のこの建物は2020年に閉校となりましたが、現在は資料館・文化施設として予約制で見学することができます。
ここはタクヤが通う学校シーンの撮影に使われており、学校生活を通して周囲とうまく馴染めないタクヤの孤独感やクラスメイトとの距離感が描かれていました。
アクセスは札幌の中心部から車で約45分。公共交通ではJR札幌駅前のバスターミナルからバス「石狩線」に乗車、終点「親船町」で下車。公開期間・日程が限定される場合もあり、1週間前までの予約が必須です。



学校シーンでは地元の小学生もエキストラとして撮影に参加したんだって!



地元の人たちと協力して作られた映画なんだね!
| 名称 | 旧石狩小学校 |
| 所在地 | 北海道石狩市横町39 |
| 営業時間(時期・状況により変動する場合あり) | 午前10:00〜12:00 午後13:00〜16:00 |
| 料金(時期・状況により変動する場合あり) | 無料 |
| 予約の要否 | 1週間前までに要予約 |
| アクセス・駐車場 | 無料駐車場あり/ 札幌から車で約45分 |
| 作品ゆかりの展示 | 特になし |
| 公式サイト | https://www.city.ishikari.hokkaido.jp/bunka/shisetsu/1003494.html |
| 地図 | https://maps.app.goo.gl/wb69KhJgUGqX9LL98 |
③:丹治沼(3人が幻想的に舞う凍結した湖)
苫小牧市に静かに佇む丹治沼は、「白鳥湖」の愛称でも親しまれ、冬期には多くの渡り鳥が羽を休める場所です。
有名なウトナイ湖の近傍にありながら、過度な開発がされていないため、手付かずの荒々しくも美しい自然が色濃く残っています。
ここで撮影されたのは、物語の核となる「氷上でのアイスダンス」の場面です。
人工的なリンクでは決して出せない、天然氷特有の透明感や反射光がレンズ越しに捉えられ、息を呑むほど美しい名シーンへと昇華されました。
公共交通でのアクセスが難しく、車やレンタカーが必須となります。観光地として整備されておらず、湖周辺も原生林に囲まれているのでロケ地巡りとしては上級者向けですが、訪れると北海道ならではの手付かずの自然を楽しむことができます。



このシーンの撮影のために湖の除雪で3日、製氷で2日間夜間にも作業が行われたんだって!



あの美しいシーンの裏側には製作陣の大変な努力があったんだね。
| 名称 | 丹治沼 |
| 所在地 | 北海道苫小牧市植苗 |
| 営業時間(時期・状況により変動する場合あり) | 24時間 |
| 料金(時期・状況により変動する場合あり) | 無料 |
| 予約の要否 | 不要 |
| アクセス・駐車場 | 新千歳空港から車で約15分/駐車場なし |
| 作品ゆかりの展示 | 特になし |
| 公式サイト | 公式サイトはありませんが以下に沼の詳細が掲載されています https://www.hro.or.jp/lakes_in_hokkaido/n072_TNJ.html |
| 地図 | https://maps.app.goo.gl/jbfPvjKtAWY5mNsn6 |
④:南樽市場|荒川と同居人の五十嵐が買い物をするシーン
小樽の南樽地域にある市場、「南樽市場」 pic.twitter.com/vllGlE2DrZ
— mimizuku@旅と廃墟と街巡り (@hopigon) February 25, 2023
小樽市にある南樽市場は「小樽市民の台所」として、地元の人々に愛され続けている昔ながらの市場です。野菜、果物、肉、日用品など生活に密着した店舗が揃っています。
作中ではコーチの荒川と同居人の五十嵐が買い物をするシーンで登場しており、昭和の雰囲気が残るレトロな商店街で、小樽のリアルな風景を活かした撮影が行われました。また同じ小樽市内には、荒川が住む街の風景として使われた「船見坂」があります。
アクセスは札幌から車で45分、JRは「南小樽駅」下車徒歩10分となっています。周辺には「小樽運河」や「堺町通り商店街」などの観光スポットもあり、ロケ地めぐりの際には合わせて訪れたいですね。



小樽のノスタルジックな街並は映画やドラマのロケ地として多く使われているよ!



ロケ地だけでなくたくさんの人気観光スポットもあるんだね!
| 名称 | 南樽市場 |
| 所在地 | 北海道小樽市新富町12番1号 |
| 営業時間(時期・状況により変動する場合あり) | 9:00〜18:00 |
| 料金(時期・状況により変動する場合あり) | 無料 |
| 予約の要否 | 不要 |
| アクセス・駐車場 | 無料 50台/札樽自動車道「小樽IC」から約5分 |
| 作品ゆかりの展示 | 特になし |
| 公式サイト | http://www.nantaruichiba.or.jp/index.html |
| 地図 | https://maps.app.goo.gl/dEb8FM5ZEfGNY82C8 |
⑤:真駒内セキスイハイムアイスアリーナ|タクヤと荒川がさくらを待つバッジテスト会場
#WESTꓸ #唯一無二ツアー
— 美音🐈 (@hikawa0315mioto) March 22, 2026
真駒内セキスイハイムアイスアリーナ 到着〜〜〜曇天〜〜〜。笑 昼間晴れてたのにな pic.twitter.com/JCVvDGMmCN
真駒内セキスイハイムアイスアリーナは、札幌市南区の真駒内公園内にあるドーム型の多目的施設です。コンサートやスポーツ大会に利用されており、1972年には札幌冬季オリンピックの会場にもなりました。収容人数は1万人規模と北海道内でも有数のイベント会場です。
この施設はアイスダンスの試合に出るため必要となるバッジテストの会場で、荒川とタクヤの2人がさくらを待っているシーンに使われました。ここでは実際に冬季限定でスケートリンクが設置され、フィギュアスケートの大会やアイスショーも行われており、映像にも本物の大会会場のリアリティが出ています。
アクセスは札幌市営地下鉄南北線「真駒内駅」からバスで5分、徒歩約25分です。公園内に駐車場もありますが、イベント時には使用できなくなることが多いので注意が必要です。スケートリンクは一般の利用もできるので(イベント等により休止になる場合あり)ロケ地となった会場を見るだけではなく、冬季に訪れてスケートを楽しむのもおすすめです。



奥山監督はこの場所に行った瞬間に「バッジテストの会場はここだ!」と思ったんだって!



監督のイメージとレトロな建物の外観がピッタリ一致したんだね!
| 名称 | 真駒内セキスイハイムアイスアリーナ |
| 所在地 | 北海道札幌市南区真駒内公園1-1 |
| 営業時間(時期・状況により変動する場合あり) | 利用目的により異なります |
| 料金(時期・状況により変動する場合あり) | 利用目的により異なります |
| 予約の要否 | 一般のスケート利用等については不要 |
| アクセス・駐車場 | 札幌中心部から車で約30分 公園内に3箇所の有料駐車場あり |
| 作品ゆかりの展示 | 特になし |
| 公式サイト | http://www.makomanai.com/icearena/ |
| 地図 | https://maps.app.goo.gl/1F1zXNTivaXUr9yW8 |
実際に行ける?ぼくのお日さまのロケ地は見学可能?
結論は、見学できる場所とできない場所が混在します。
事前に公式情報と現地表示を確認ください。
・一般公開されているロケ地
・立ち入り禁止・非公開エリアの注意点
順番に解説します!
一般公開されているロケ地
一般公開の代表例は、一般の人が日常的に利用する施設です。
- 赤井川カルデラ温泉・保養センターは公式サイトで営業時間、入館料などが案内されています。
- 南樽市場は一般の人が買い物をする場所であり、営業時間内は自由に出入りできます。
- 丹治沼については、道路沿いから見る事は可能ですが、私有地が混在している場合があるので注意が必要です。
訪問前に最新情報の確認が必要です。
立ち入り禁止・非公開エリアの注意点
ロケ地でも、通常は立入できない場所があります。
旧石狩小学校については許可が必須となっており無断での立ち入りは厳禁です。真駒内セキスイハイムアイスアリーナは一般公開日とイベント日でルールが異なるので、必ず事前に確認しましょう。
また、赤井川カルデラ温泉や南樽市場は立ち入り禁止ではありませんが、館内や店内の無断撮影が禁止となっている場合があるので注意しましょう。
ぼくのお日さまのロケ地巡り(聖地巡礼)の楽しみ方
北海道は各スポットが少し離れており、車での移動が必須な場所もあるため、レンタカーを利用してドライブで景色を楽しみながら回るのがおすすめです。公共交通を使わないため、時間をあまり気にせずに楽しむことができます。
おすすめの巡礼ルート例
巡礼はエリアごとにまとめるのが効率的であり、1泊2日〜2泊3日で札幌と小樽に分けて回ると良いです。
冬の赤井川カルデラ温泉と丹治沼は映画の雰囲気にかなり近く、作品の世界観を味わうことができます。
- 小樽ルート : 丹治沼 → 南樽市場
- 札幌・赤井川ルート : 真駒内セキスイハイムアイスアリーナ → 赤井川カルデラ温泉
- 石狩 : 旧石狩小学校は日時指定ありの要予約
冬の北海道観光については防寒対策が必須です。また運転の際の路面凍結や日没の時間等にもご注意ください。
写真撮影に適した時間帯
赤井川カルデラ温泉や丹治沼といった自然に囲まれた場所については、朝の早い時間帯が静かで雰囲気のある写真が撮れます。その他の施設は自然光の入りやすい日中から夕方にかけてが良いでしょう。南樽市場については、人の動きがたくさんあり生活感の出せる午前中が狙い目です。
また、季節について夏の方が雪もなく移動が簡単ですが、映画のシーンを思い浮かべながらロケ地巡りをするなら断然冬がおすすめです。
よくある質問(FAQ)|ぼくのお日さまのロケ地について
主要なロケ地は北海道内で撮影されていますが、具体的な場所や撮影時期についてよくある質問をまとめます。
- 質問①主な撮影場所は?
- 質問②主人公の少年が通う小学校はどこ?
- 質問③撮影時期はいつ?
- 質問④スケート場の場所はどこ?
- 質問⑤ロケ地マップはある?
①主な撮影場所は?
北海道の札幌市、小樽市、苫小牧市、石狩市、余市町、仁木町、赤井川村の7市町村で撮影が行われました。雪景色が印象的な作品のため冬の北海道にある街や施設、湖などを使用しており、澄んだ空気や静けさが作品の雰囲気を作り出しています。
②主人公の少年が通う小学校はどこ?
石狩市の旧石狩小学校が使われています。見た目が特徴的なこの円形校舎は1956年に建設され、その形から「缶詰校舎」と呼ばれました。60年以上に渡り地域の人々に親しまれてきましたが、2020年に廃校となっており、現在は資料館として予約制で見学が可能です。
外観だけではなく、屋上や教室内での授業風景もここで撮影されました。また現地の小学生もエキストラとして撮影に参加しています。
③撮影時期はいつ?
2023年の冬に撮影されています。公表はされていませんが、雪の量と天候から1月、2月頃にかけて撮影されたと考えられます。またこの映画は雪が降り始めてから溶けるまでの期間の物語を描いており、北海道の冬ならではの自然光や情景を活かした美しい映像が魅力的です。
④スケート場の場所はどこ?
3人がアイスダンスを練習していたスケートリンクについては、外観として使われたのが北海道の赤井川村にある温泉施設「赤井川カルデラ温泉」、そして実際にスケートシーンが撮影されたのは岩手県一関市の「千厩アイスアリーナ」となっています。
印象的な凍った湖の上でのスケートシーンは苫小牧市にある「丹治沼」で撮影されており、ここは苫小牧市の建設会社により手掛けられた天然のスケートリンクです。
⑤ロケ地マップはある?
あります。小樽市、小樽観光協会等で構成される団体「小樽フィルムコレクション」が、”ぼくのお日さま北海道ロケーションマップ”を映画公開と同時期に作成し公開しており、北海道で撮影が行われた14箇所が掲載されています。
ぼくのお日さまのロケ地に対するSNSの声
ぼくのお日さまのロケ地に対するSNSの声をご紹介します。
今回の出張は小樽フィルムコミッションの調査も兼ねており、『ぼくのお日さま』のロケ地へ行ってきました。映画の物語の中で生きる登場人物たちがどういう景色を見て、どういう匂いをかいで、どういう感情を抱くのかを考える上で、ロケ地巡りは面白い研究方法にはなりそうだけど同時に難しい。 pic.twitter.com/aXXUTHCPPM
— yutaka kubo (@humbleUtak) July 2, 2025
移動休憩中の風景です。
— mikujuno_shobud (@mikujuno_shobud) October 30, 2024
先日観た映画「ぼくのお日さま」は、こちらのスケート場がロケ地になっています。
現在は閉まっているようでしたが、シーズンが始まったら(たぶん12月)また訪れてみたいと思っています。🎦⛸ https://t.co/xRerkI2sVw pic.twitter.com/TW5B6qvPQq
映画『ぼくのお日さま』の舞台となった場所を紐解くと、実際に多くのファンがその足跡を辿って北海道を訪れています。



銀世界のなかで輝くロケーションの数々は、スクリーンを通してみる以上に力強く、そして静かな感動を与えてくれるはずです。



雄大な自然環境と、歴史を感じさせるレトロな建築物が同居する北海道ならではのロケ地巡りは、旅の目的地としても非常に魅力的です。
冬の厳しい寒さが作り出す、この作品でしか味わえない独特の詩情を肌で感じるために、ぜひ現地へ足を運んでみてください。









