
吉田修一氏による傑作小説を実写化し、2025年に公開され大きな話題を呼んだ映画『国宝』。
暴力団の家に生を受けた立花喜久雄(吉沢亮)と、歌舞伎の家系に生まれた大垣俊介(横浜流星)という、全く違う背景を持つ2人の男が、伝統芸能の最高峰である「国宝」の座を追い求める重厚な人間ドラマです。
国内の実写映画としては22年ぶりとなる興行収入200億円超えを記録し、劇場に足を運んだファンが実際の歌舞伎の舞台を見に行くようになるなど、社会現象とも言える文化的なブームを生み出しています。
本作の圧倒的な世界観に魅了され、「あの感動的なシーンはどこで撮影されたのだろう?」とロケ地が気になっている方も多いのではないでしょうか。
【一覧】映画『国宝』で登場した大阪の撮影場所
ここからは、作中の重要なシーンで登場した大阪府内のロケ地を、スポットごとに詳しく案内していきます。
| 登場したシーン | ロケ地・施設名 | 都道府県・国名 |
|---|---|---|
| 踊りの練習や、将来について語り合うシーン | 玉手橋 | 大阪府柏原市 |
| クラブのシーン | グランドサロン十三 | 大阪市淀川区 |
| 半二郎が入院する病院のシーン | 北大阪ほうせんか病院 | 大阪府茨木市 |
| 喜久雄と俊介が通っていた高校 | 東大阪市立日新高等学校 | 大阪府東大阪市 |
| お墓参りのシーン | 往生院六萬寺 | 大阪府東大阪市 |
| 春江の住むアパート | 安戸文化住宅 | 大阪府東大阪市 |
スクリーンに映し出された数々の名場面が、これらの身近なスポットで撮影されたと思うと胸が熱くなりますね。
続いて、それぞれのロケ地における撮影裏話やアクセス情報、現地を訪れる際の見どころを詳しく解説します。
パソ先生大阪だけでも、ロケ地がこんなにあるんだよ!



比較的近くにロケ地がたくさんあるから、すぐにでもいきたくなるね!
映画『国宝』のストーリーを彩る大阪のロケ地詳細
本作のロケは日本各地で敢行されましたが、物語の舞台とも深く関わる関西地方には特に多くの撮影地が存在します。
今回はその中から、大阪エリアのスポットを掘り下げていきましょう。
①玉手橋:踊りの練習や、将来について語り合うシーン
柏原市と藤井寺市の間を流れる石川に架けられた「玉手橋」は、独特の佇まいを持つ吊り橋です。
1928年(昭和3年)に当時の「玉手山遊園地」へと続くアプローチとして造られたため、どこかおとぎ話のような可愛らしい外観をしています。
2001年には、吊り橋という構造物としては日本で初めて国の登録有形文化財に指定されました。
作中では、喜久雄と俊介が熱心に踊りの稽古に励み、お互いの未来の夢を語り合うロマンチックな場面で使用されています。
少年期から青年期へと移り変わっても繰り返し描かれる、物語の核となるロケ地です。
現地へのアクセスは、近鉄南大阪線の道明寺駅から歩いて5分ほどなので鉄道の利用が便利です。
自家用車で向かう場合は、西名阪自動車道の藤井寺ICから10分ほどで到着します。



独特なデザインと歴史的価値からロケ地に選ばれたんだって!



ヨーロッパ風の白い塔と赤い欄干が素敵だね!
| 名称 | 玉手橋 |
| 所在地 | 大阪府柏原市石川町8-9 |
| 営業時間(時期・状況により変動する場合あり) | 24時間営業 |
| 料金(時期・状況により変動する場合あり) | 無料 |
| 予約の要否 | 不要 |
| アクセス・駐車場 | 道明寺駅から徒歩5分/藤井寺ICから車で約10分・近隣の公共駐車場等を確認 |
| 作品ゆかりの展示 | 特になし |
| 公式サイト | https://www.city.kashiwara.lg.jp/docs/2014082300093/?doc_id=1543 |
| 地図 | https://maps.app.goo.gl/1VLwTWsNaKujhN3cA |
②グランドサロン十三:クラブのシーン
1969年の開業から続く「グランドサロン十三」は、大阪を代表する歴史あるキャバレーです。
店内には昭和の華やかな夜の世界がそのままの形で保存されており、まるで数十年前の時代に迷い込んだかのようなノスタルジックな体験ができる場所として知られています。
映画では高畑充希さん演じる春江が働く場所として設定されており、喜久雄と俊介が舞台の成功を華やかに祝う夜のクラブシーンなどの収録が行われました。
交通アクセスは、阪急線の十三駅から歩いて約5分の場所にあり電車での移動がスムーズです。
車で訪れる際は、阪神高速11号池田線の塚本出入り口から10分ほどの距離となっています。



キャバレーや貸会場としての営業が基本だけど、店内を自由に見学できるツアーも不定期で行われているんだよ〜



キャバレーに入れない子供でも見学できるから、家族で楽しめるね!
| 名称 | グランドサロン十三 |
| 所在地 | 大阪府大阪市淀川区十三本町1-16-20 |
| 営業時間(時期・状況により変動する場合あり) | 18:30~22:45(キャバレーの営業) |
| 料金(時期・状況により変動する場合あり) | 基本料金 60分7,000円 |
| 予約の要否 | 貸会場としての利用は要予約 |
| アクセス・駐車場 | 十三駅から徒歩5分/塚本出入口から車で約10分・近隣の公共駐車場等を確認 |
| 作品ゆかりの展示 | 特になし |
| 公式サイト | https://juso13.net |
| 地図 | https://maps.app.goo.gl/dYmFcyB5KbbEHsAQ6 |
③:北大阪ほうせんか病院|大祐の実家である旅館
茨木市に位置する「北大阪ほうせんか病院」は、地域の医療を支える総合病院です。
主人公・喜久雄の芸の親であり、彼の人生に大きな影響を与えた花井半二郎(渡辺謙)が入院を余儀なくされる場面において、当時リニューアル中だった病棟エリアがロケ地として活用されました。
自家用車を利用する場合は名神高速道路の茨木ICから約10分でアクセス可能です。
また、JRの茨木駅をはじめ、阪急京都線の茨木市駅、大阪モノレールの豊川駅、北大阪急行の箕面萱野駅といった主要駅から、病院直行のフリーシャトルバスが利用できます。



茨木市にある文化・子育て複合施設「おにクル」には、渡辺謙さんと吉沢亮さんの直筆サイン色紙が飾られているんだよ!



病院は外から眺めるだけにして、サイン色紙を見に行くのが良さそうだね〜
| 名称 | 北大阪ほうせんか病院 |
| 所在地 | 大阪府茨木市室山1-2-2 |
| 営業時間(時期・状況により変動する場合あり) | 一般の見学は不可 |
| 料金(時期・状況により変動する場合あり) | ー |
| 予約の要否 | ー |
| アクセス・駐車場 | 茨木ICから車で約10分/駐車場有 |
| 作品ゆかりの展示 | 特になし |
| 公式サイト | https://sfmc-h.org |
| 地図 | https://maps.app.goo.gl/QbfzhnxZeVewmaYv5 |
④:東大阪市立日新高等学校|喜久雄と俊介が通っていた高校
1世紀を超える輝かしい歴史を持つ「東大阪市立日新高等学校」は、同市が運営する唯一の市立高校です。
作中では、喜久雄と俊介の2人が青春時代を過ごした学舎としてロケが行われました。
放課後に校門を出た彼らが、美しい桜が咲き誇る坂道を自転車で勢いよく下っていく情緒溢れるカットは、プロモーション映像(予告編)でも印象的に使用されています。
公共交通機関でお越しの際は、近鉄奈良線の石切駅から徒歩で15分ほどです。
お車でお越しの場合は、第二阪奈道路の西石切ICから15分ほどのルートになります。



桜の時期(例年4月初旬)は校外からでも満開の桜が望めるよ!



桜並木のシーンが印象的だったから、見頃の時期に行ってみたいね〜
| 名称 | 東大阪市立日新高等学校 |
| 所在地 | 大阪府東大阪市日下町7-9-11 |
| 営業時間(時期・状況により変動する場合あり) | 一般の見学は不可 |
| 料金(時期・状況により変動する場合あり) | ー |
| 予約の要否 | ー |
| アクセス・駐車場 | 石切駅から徒歩約15分/西石切ICから車で約15分・近隣の公共駐車場等を確認 |
| 作品ゆかりの展示 | 特になし |
| 公式サイト | https://nisshin-h.ed.jp |
| 地図 | https://maps.app.goo.gl/SEtdTaYAcjD5daVD6 |
⑤:往生院六萬寺|お墓参りのシーン
古くから浄土信仰の聖地として人々の祈りを受け止めてきた「往生院六萬寺」。
歴史的には南北朝時代の武将・楠木正成の長男である楠木正行との繋がりが非常に強く、彼が命を落とした四條畷の戦いでは陣頭指揮を執る本陣となりました。
境内には今も彼の胴体を葬ったとされる胴塚が大切に残されています。
劇中では緊迫感漂うお墓参りの場面のロケ地となりました。
喜久雄、半二郎、そして幸子が、名跡の襲名を巡って激しい口論を展開するシーンであり、「血筋を選ぶか、それとも芸の才能を選ぶか」という本作の根底にある葛藤がぶつかり合う名場面です。
車での移動であれば、第二阪奈道路の西石切ICや近畿自動車道の東大阪南ICからそれぞれ25分ほどです。
鉄道を使う場合は、近鉄奈良線の瓢箪山駅が最寄りですが、駅から徒歩で30分ほど要します。



撮影が始まる前には、お寺全体へのご供養を実施したのはもちろんのこと、背景に映るエキストラの方々がお参りする個々の墓石に対しても、丁寧に供養を行ってほしいという要望が制作陣からあったそうです。



先祖の御霊が眠る神聖な場所を借りてロケを行うにあたり、礼節を尽くした敬意と配慮が細部まで徹底されていました。
| 名称 | 往生院六萬寺 |
| 所在地 | 東大阪市六万寺町1-22-36 |
| 営業時間(時期・状況により変動する場合あり) | 6:00〜16:45(入山は16:30まで) |
| 料金(時期・状況により変動する場合あり) | 無料 |
| 予約の要否 | 事前予約必須 |
| アクセス・駐車場 | 瓢箪山駅から徒歩30分/西石切IC、東大阪南ICから車で約25分・無料駐車場あり(約50台) |
| 作品ゆかりの展示 | 特になし(案内板が設置されている) |
| 公式サイト | http://oujyouin.com/ |
| 地図 | https://maps.app.goo.gl/V1PJ1riYDUydrWRv8 |
⑥:安戸文化住宅|春江の住むアパート
「安戸文化住宅」は、古き良き昭和の面影を色濃く留める、外階段が特徴的な木造2階建てのアパートメントです。
スクリーンの中では、春江が暮らす自宅アパートとして描かれています。
主人公である喜久雄の幼少期と、成長を遂げた成人後の両方の時代設定で画面に登場する、作中を通じて非常に珍しく意義深い撮影スポットです。
訪れる際は近鉄奈良線の八戸ノ里駅が便利で、駅から歩いて10分ほどの距離にあります。
車でのアクセスの目安は、阪神高速13号東大阪線の東大阪荒本ICから約8分です。



普段は一般の方が住んでいるから入れないけど、これまでに何度も見学会が開催されているよ!



それはいいね!またやってくれないかなぁ〜
| 名称 | 安戸文化住宅 |
| 所在地 | 大阪府東大阪市御厨東2-3-8 |
| 営業時間(時期・状況により変動する場合あり) | ー |
| 料金(時期・状況により変動する場合あり) | ー |
| 予約の要否 | ー |
| アクセス・駐車場 | 八戸ノ里駅から徒歩10分/東大阪荒本ICから車で約8分・近隣の公共駐車場等を確認 |
| 作品ゆかりの展示 | 特になし |
| 公式サイト | ー |
| 地図 | https://maps.app.goo.gl/wj79yMNaVAMfgc2P9 |
映画『国宝』の撮影場所は一般公開されている?聖地巡礼の注意点
結論から申し上げますと、自由に立ち入れるスポットと、敷地内への入場が制限されている場所の2種類があります。
現地へ向かう前には、必ず公式のアナウンスや注意事項をチェックしておきましょう。
一般の方でも見学できる撮影スポット
観光地や公共のスペースとして開放されているロケ地であれば、問題なく訪れることが可能です。
一例を挙げると、夜間に営業を行っている「グランドサロン十三」は、一般客として利用可能な時間が決まっています。
また、公共の吊り橋である「玉手橋」は、時間を気にせずいつでも足を運ぶことができます。
一方の「往生院六萬寺」はあらかじめ予約を入れることで訪問できますが、観光をメインとしたお寺ではなく、あくまで故人を供養するための神聖な墓所です。
周囲の方々の迷惑にならないよう、礼儀正しい行動を心がけ、静かに参拝してください。
季節や状況によってルールが変わることもあるため、事前の情報収集を徹底しましょう。
立ち入り制限・非公開となっている場所の留意点
映画に登場した場所であっても、プライベートな空間や通常は部外者が入れない施設も含まれています。
例えば「東大阪市立日新高等学校」は、映画でお馴染みの校門周辺やあの坂道を道路側から眺めることはできますが、現在も生徒が学ぶ公立学校です。
敷地内に入ることは絶対に避け、学校生活の妨げにならないよう静かに見守る姿勢が求められます。
さらに「北大阪ほうせんか病院」に関しても、一般の方向けの見学ルートは用意されていません。
周辺道路から建物の外観を確認する程度に留め、医療活動の邪魔にならないよう配慮しましょう。
映画『国宝』の世界に浸る!おすすめの聖地巡礼スタイル
お気に入りのシーンを巡る旅を成功させるコツは、事前の綿密なプランニングにあります。
移動時間にゆとりを持たせた計画を立てておけば、現地でバタバタすることなく映画の余韻に浸ることができます。
大阪エリアを効率よくまわるモデルコース
大阪のロケ地は市街地に1つある以外は、大半が郊外のエリアに点在しているため、すべてのスポットを巡るには丸一日を費やす覚悟が必要です。
大阪の北側からスタートして南下していく以下のルートがスムーズでおすすめです。
【北側ルート】北大阪ほうせんか病院 ⇒ グランドサロン十三 ⇒ 安戸文化住宅 ⇒ 東大阪市立日新高等学校 ⇒ 往生院六萬寺 ⇒ 玉手橋
スポットによっては期間限定の特別な公開イベントなどが実施されるケースもあるため、SNSなどで直近の動向を追いかけておくと良いでしょう。るのがオススメです。
きれいな写真を撮影しやすい時間帯
作中の空気感を写真に収めたいなら、周囲の混雑が少ない朝の早い時間帯を狙うのがベストです。
たとえば「玉手橋」は終日立ち入りが可能ですが、日常的に住民が通勤や通学のルートとして利用しています。
生活の邪魔にならないよう、ラッシュの時間帯を避けてカメラを構えるのがマナーです。
映画『国宝』のロケ地に関するよくある疑問と回答
映画『国宝』のロケ地について、よくある質問をまとめました。
- 質問①主な撮影が行われた都道府県はどこですか?
- 質問②歌舞伎などの舞台シーンが撮影された劇場はどこですか?
- 質問③作中に登場する学校のロケ地はどこにありますか?
①主な撮影が行われた都道府県はどこですか?
本作のメインロケ地となったのは、京都府、滋賀県、大阪府、岡山県といった関西・近畿エリアを中心とする地域です。
物語の重厚さを引き立てるため、歴史の古い建造物が数多くロケに採用されました。
②主歌舞伎などの舞台シーンが撮影された劇場はどこですか?
主人公たちが芸を披露する劇場のシーンは、以下の歴史ある本物の舞台で撮影されました。
- 京都・南座:京都市東山区に位置する、日本を代表する伝統的な歌舞伎劇場。
- 京都・先斗町歌舞練場:作中では「浪花座」の設定で登場。1927年に建築された非常に趣のある建物です。
- 兵庫・出石永楽館:明治時代後期に開館した、近畿地方に残る最古の芝居小屋。
③作中に登場する学校のロケ地はどこにありますか?
喜久雄と俊介が学生時代を過ごした学校のシーンは、「東大阪市立日新高等学校」で撮影されました。
東大阪市が管轄する唯一の市立高校であり、二人の瑞々しい青春のひとコマを彩っています。
映画『国宝』のロケ地を訪れたファンの口コミや反応
映画『国宝』のロケ地に対するSNSの声をご紹介します。
映ネット上の反応を調べてみると、映画『国宝』の公開以降、実際に現地の撮影現場へ足を運んで感動を共有している熱心なファンが非常に多いことが伺えます。



日本の伝統文化や古き良き街並みをそのまま活かしたロケ地ばかりで、制作陣の映画に懸ける並々ならぬ熱意が伝わってきますね。



本作に登場するスポットは、それ自体が深い歴史や美しい景観を持つため、単なるロケ地巡りに留まらず充実した旅行として楽しむことができるのが魅力です。
今度の週末は、映画の感動的な名シーンを肌で感じながら、素敵な歴史探訪の旅へ出かけてみてはいかがでしょうか。









